主に「手相」「人相」に代表される、人や物の形を観て判断する占い方です。人の身体に関わるものとしては、手や顔だけではなく「体相」であったり、人によっては「足相」をみる人もいます。また「声相」といって発声の仕方によっても性格や運気をみることが出来たりします。
これらの技法は古代インド発祥と言われ、これまた相当に古い歴史を持ちます。したがって命学のように生年月日によるデータを出すわけではないものの、その的中率は充分に統計的な根拠があると言えるでしょう。
しかも、命学(四柱推命・西洋占星術など)のように複雑な計算をして運命表を出す必要が無く、スピーディーな鑑定が出来るとか、高価な道具を必要としない(あえて言うなら薄い線や細かい線を観るときに虫眼鏡が必要なぐらい)ことから比較的学びやすい占術とも言えます。
しかしながら、決して簡単な占いというわけではなく、むしろ非常に難解な学問でもあるのです。なぜならば「教科書通りの手相・人相」というものが存在しないからです。よく女性向け雑誌の占いコーナーなどに手相の図解が載っていたりしますが、自分の手と照らし合わせてみても「この線が無い・・」「こんな線があるけどこれは一体何線??」など、素人では結局分からないことが多くて混乱してしまうからなのですね。とっつきやすいからと言って決して舐めてかかってはいけません。
そして、これらの占いをする際に考えなくてはいけない大きな要素があります。それは「変化」の概念があるということです。生年月日は変えることは出来ませんが、手相や人相は常に変化しているということですね。
例えば生命線が短かった人が、しっかり健康管理をするようになってから線が延びてきたとか、太陽線(人気運の線)が出ていなかった人が、周囲に対する気配りを意識するようになってから急に出てきたというような例は実際にあります。指先や手のひらが脳と密接に結びついていることは医学的にも言われているということを考えると「その人の思考回路や行動によって手相や人相は変化する」と考えられるでしょう。
人相について言えば、例えば凶悪犯罪を犯した人の顔写真などをみると、犯行前と犯行後では顔つきが全く変わっているのがわかったりしますよね。
つまり、これらの占術で性格や出来事を当てることは可能なのですが、悪い兆候が見えていることに気づけば「変化させる」ことも可能なのです。むしろ〝当てる〟のではなく〝良い相を自分で創っていく〟ことこそが大切な考え方と言えるのではないでしょうか。
また人相に関してはメイクアップや髪型を変えることで、手相よりももっとダイナミックに変化させることが出来ます。「清潔感と笑顔があれば好印象」は間違い無いのですから、意識して良い人相を作っていくことは最も簡単に出来る開運方法とも言えるでしょう。
さて、観相学の中には、実は人の身体ではなく印鑑の相をみる「印相」だったり「家相」「墓相」というジャンルの相学もあるのですが、これらについてはまた別の機会に御紹介したいと思います
是非「良い手相・良い人相は自分で創るもの」を合い言葉にして、鏡を覗いてみましょう!
【長所・メリット】
☆複雑な計算が必要無くスピーディーな鑑定が出来る。
☆特に高価な道具を必要としない。
☆人とのコミュニケーションツールとして使いやすい。
【短所・デメリット】
☆教科書通りの相というものが存在しないため、図と照らし合わせてもよくわからないことがある。
☆常に変化するため予言としては当たらないことがある。