二十四節気 第1節「立春」春の始まり、暦のうえでは春

1 立春

二十四節気が大寒から立春へと変わり、暦の上では春の始まりです。
立春とは、二十四節気の1番目の節気、正月節、2月3日、2月4日、現代の日本では、太陽黄経が315度になった瞬間が属する日が立春とされています。
長い冬が明けて、これから少しずつ暖かくなっていきます。日足が伸びてきて、木々も徐々にに芽吹いてくる、梅の花がほころび始めて、春の気配が感じられる季節です
「春が立つ」と書くように、春が始まる日で、立夏、立秋、立冬とともに四季の始まりを意味する「四立」の一つで、暦の上ではこの日から立夏の前日までが「春」となります。

二十四節気以外に、季節を表す言葉として、「雑節」と呼ばれるものがありますが、その中の一つに「節分」があります。
節分は本来、四立(立春、立夏、立秋、立冬)の前日に割り当てられていましたが
いつしか、旧暦の大晦日にあたる立春の前日の節分のみが重視されるようになり、現在では立春の前日である2月3日のみが節分として定着しました。

昔は、季節の変わり目に、病気や災害など悪いことがが起こると言われていました、そのために旧暦の大晦日である立春の前日の2月3日に邪気払いがおこなわれるようになりました。
節分と言えば、鬼を払うため豆撒きをしますが、ではなぜ、立春の前日である節分に鬼を払うのでしょうか、
それは、立春は二十四節気の1番目、1年の始まりにあたる日です、したがって、その前日である節分は大晦日と同じような意味合いを持っています。
古くから、立春は正月と同じく1年の始まりの日、「新しい年が来る前に、厄を払っておく」という意味合いで、大晦日にあたる節分の日に豆まきをするようになったといわれています。

土地柄によっては、立春の早朝に、禅寺で「立春大吉」と書かれた厄除けの札が貼りだされる所があります、新年が始まる立春の朝に「立春大吉」の札を貼ることで、1年間の無病息災を願うのです。
「立春大吉」の文字は左右対称です、縦書きにすると表から見ても裏返しにしても左右対称で 立春大吉 と読むことができます。家に入ってきた悪い鬼が振り返って札を見た時、「この家にはまだ入っていない」と勘違いして家から出ていくとされ、厄除けになると考えられていたからなのです。

                                     投稿者 #泰成明